お茶の水女子大学は、「学ぶ意欲のあるすべての女性の真摯な夢の実現の場であるという使命」のもとに、「一人ひとりを大切にする豊かな教育文化を維持し、未来を拓く基礎研究を重視する」という理念を教育の根幹とし、「幅広い教養と高度な専門性を身につけた女性リーダーの育成」という教育目標を実現するために、次の方針のもとに教育課程を編成し、実践する。
(1) 人文科学科
人間の文化について、深く幅広い知識を習得し、それらに立脚したオリジナルな問いを自ら見つけ出し、必要な資料?データを収集?整理した上で、独自の論理を築き上げる総合的な力を身につけさせることを目指す。
人文科学科が開設する専門教育プログラムの編成方針は以下のとおりである。
(2) 言語文化学科
「ことば」やそれに基づき生成される文学?芸術について考究するために、日本語?日本文学、中国語圏言語文化学、英語圏言語文化学、仏語圏言語文化学の専門教育プログラムを設置し、各言語の習得及び体系的理解、また、文学?芸術に対する基本的な研究方法の習得を目指す。
言語文化学科が開設する専門教育プログラムの編成方針は以下のとおりである。
また、上記の専門教育プログラムに加えて、日本語教育学の補助的なプログラムを設置し、日本語非母語話者などに対する日本語教育?習得に関する基本的知識や実践的技能を習得できるようにする。
(3) 人間社会科学科
人間に対する深い理解に基づき、世界的視野に立って社会の広い分野において主導的役割を果たせるように、社会学、教育科学、心理学の幅広い基礎知識、深い専門的及び応用的知識を習得させることを目指す。
人間社会科学科が開設する専門教育プログラムの編成方針は以下のとおりである。
(4) 芸術?表現行動学科
講義、演習、実習など多様な形態の授業を通じて、音楽や舞踊に代表される芸術及び表現行動を理論的に分析するための基礎的能力と、理論的成果を実践に適用して現代的問題を発見及び解決するための実践的能力の養成を目指す。
芸術?表現行動学科が開設する専門教育カリキュラムの編成方針は以下のとおりである。
(5) グローバル文化学環
グローバル文化学環が開設する専門教育プログラムであるグローバル文化学プログラムの編成方針は以下のとおりである。
理学は、自然の成り立ちの原理?法則を探求する学問である。理学部では、人類の英知が蓄積された理論や知識を深く知り、さらに新たな謎に挑むための柔軟な思考力と優れた問題解決能力を身につける。自然とその中で展開する人間活動を扱う様々な場面において、多大な貢献が出来る次世代のリーダーあるいは中核となる人材育成のための教育を行う。
学科により、高等学校?中学校教員免許取得ならびに、学芸員資格取得のための科目を設置する。
(1) 数学科
数学の基礎的素養として解析学?幾何学?代数学をバランス良く学び、講義で得た知識を、演習?輪講?数学講究(セミナー)を通して実践的に学ぶことにより、抽象化?一般化?厳密性などの数学的論理思考法が身に付けられるようにカリキュラムは編成されている他、数理逍遥など応用的素養のための科目も用意されている。基礎及び応用としての数学的素養を身につけ論理的に問題を捉え解決する能力を持つ人材育成のための教育を行う。
(2) 物理学科
物理学の基礎から応用に至るまでの幅広い分野の教育?研究を一貫性を持って遂行することにより、物理現象を理論と実験の双方向から直感的かつ論理的に探求する能力の養成を行う。物理学の探求を通じて、様々な場面で出会う問題に対して還元論的かつ多元的なものの見方を習得し、問題解決能力を向上させ、社会の各分野において時代を先導する人材育成のための教育を行う。
(3) 化学科
化学は、原子?分子をなかだちとして自然科学のあらゆる分野と密接に協力して発展するものであり、その領域は数学?物理学の理解が不可欠な分野から、さらに生物学をはじめとする自然科学の諸分野、加えて、工学、医学、薬学などの応用的分野の知識の必須な領域まで広がっている。化学科では、自然科学はもとより、応用科学分野における諸問題、さらには人類が直面する社会的問題をも解決できる、論理的思考力や自然科学の基礎知識および研究能力を体得し、柔軟な思考力と優れた問題解決力を身につけ、社会に対して多大な貢献が出来る人材育成のための教育を行う。
(4) 生物学科
生物学は、「生き物」の複雑で多様な生命現象を探求する学問であり、周辺領域の医学、薬学、農学、情報学などの学問分野の基盤となり、さらには地球環境問題や生命倫理などの社会的な問題にまで影響を及ぼす。生物学科では、多種多様な生命現象を科学的に解析する力を養い、幅広い知識に基づいた柔軟で論理的な思考力を身につける。自ら考え、問題を提示し解決する能力を有し、豊かな人間社会の構築に貢献できる人材育成のための教育を行う。
(5) 情報科学科
情報科学は、「情報」を対象とした数理科学であると同時に、その知見をコンピュータを介して工学的に応用し、幅広く社会に貢献する学問である。情報科学科では、「計算とは何か」「認識とは何か」といった人間?社会?世界が関わる普遍的な法則性に対する思考力と、変化し続ける現代社会の諸相に柔軟に適応し、問題を解決する能力を併せ持つ人材育成のための教育を行う。
生活科学部は、人間と生活と環境を分析的かつ総合的に理解する技法を学び、専門的学知に裏打ちされた確かな教養と豊かな構想力を身につけ、将来、社会の多方面で活躍する女性リーダーを育成することを使命としている。この目的を実現するために、食の科学と健康、人間と環境、人間の生活(発達と心の健康、社会、文化)という人間生活の主要問題群に従って、学部を3学科で編成し、高度に専門分化した学知を結集して、現代生活の諸問題を、生活者の視点から多面的かつ総合的に解明することを目指す。カリキュラムは以下の見地から構成される。
(1) 食物栄養学科
豊かな食生活と健康な社会の実現に向けて、食物と栄養に関する科学的視点と実践力を身につけた人材の育成を教育の目標としている。そのために、食物と栄養に関する広範な学問領域に関して教育を行う。この教育目標を実現するために、次の方針のもとにカリキュラムを実施する。
(2) 人間?環境科学科
環境と人間との間でのアンバランスから生じる様々な問題に対し、人間が享受する快適性、利便性、安全?安心を生活者にとって重要な要素と位置づけた上で、人間が環境がバランスを保ちつつ暮らせるための具体的な対策を社会に対して提案し実践する能力を養うことを教育目標とする。そのために、次の方針のもと人間?環境プログラムを編成し実施する。4年間の勉学を通じ、科学技術の生活関連分野における実践的な応用、研究成果の社会での応用?評価などを学ぶ。
(3) 人間生活学科
生活者の視点から、個人の発達や心の健康、人間と社会の関係、生活と文化について、多角的かつ複合的なアプローチを駆使し、人間と生活を総合的に理解し探求する力を養うことを教育目標としている。この教育目標を実現するために、以下の学科の基本方針のもとに、発達臨床心理学、生活社会科学、生活文化学の三つの専門教育プログラムを開設する。
■ 発達臨床心理学プログラム
生涯にわたる人間の発達やこころの健康について、臨床心理学、保育?児童学などの多角的な視点からの理解力と、それらに対する支援?援助について実践的、複合的アプローチを駆使できる基礎力を養成する。
この教育目標を実現するために、次の方針のもとにプログラムを編成し、実施する。
■ 生活社会科学プログラム
社会科学の理論と方法論を取得し、身近な生活問題の発生メカニズムを理解するとともに、その解決の方途について提案する力を養うことを目的とする。
法学、政治学、経済学、社会学、の4分野にわたり広く社会科学の基礎知識を習得し、これを応用して各自の研究課題を解明するための基礎力を身につける。
基礎的な力を養った後は、各自の研究テーマ及びその関連領域につき体系的な知識を習得し、社会科学の高度な知識と研究方法論を自在に使いこなす力を身につけることを教育の目的としている。
このような教育目標を実現するために、次の方針のもとにプログラムを編成し、実施する。
■ 生活文化学プログラム
生活と文化について、多角的な視点と複合的なアプローチを駆使し、人間と生活を総合的に理解し、分析する力を備えた人物を養成する。
すなわち、服飾、住居、工芸、デザインなどの生活造形を生み出してきた文化?歴史を、比較文化論、民俗学、歴史学などの手法によって多角的に探究し、生活に根ざした文化論を基盤として、真に豊かな生活とは何かという生活の理念を考え、行動できるような知性と感性とを養うことを教育の目的としている。
このような教育目標を実現するために、次の方針のもとにプログラムを編成し、実施する。
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