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第4回 日韓3女子大学交流合同シンポジウムに参加

2013年12月16日更新

 2013年12月10日から12日まで、韓国の梨花女子大学校において、梨花女子大学校と日本女子大学および本学の3大学の理系大学院学生の交流を目的とした第4回「日韓3女子大学交流合同シンポジウム」が開催されました。本学からは、文部科学省特別経費「女性リーダーを創出する国際拠点の形成」事業の支援を受けて、21名の大学院学生と4名の教員が参加しました。シンポジウムでは、各大学から参加した学生と教員が、研究内容や研究成果について英語で発表しました。
 本学からの世話人として、第1回から引き続き参加している生物学科由良敬教授に今回のシンポジウムの様子について報告してもらいました。

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<由良教授の報告>

由良 敬(ゆらけい)
お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科
研究院 先端融合部門 先端融合系 教授
生命情報学教育研究センター センター長
(理学部生物学科)

  理系大学院生の英語による研究発表能力の鍛錬、海外での研究会参加の訓練、および日韓女子大学の友好関係構築を目的として、3年前から日本女子大学大学院、梨花女子大学校大学院、および本学大学院の理系大学院の学生が、合同で研究発表会をおこなってきている。第4回目の本年は、12月10日~12日の3日間、大学院生33名、教員6名の総計39名で韓国梨花女子大学校を訪れた。今回は第1回同様12 月に実施した。今回は前回とは異なり寒さが厳しく、ほぼ終日雪で日中でも氷点下の気温となった。シンポジウムの運営は、毎年のノウハウの蓄積と教員間がお互いを知っていることのおかげで、スムーズに展開することができた。とはいえ、毎年の梨花女子大の準備に対するご努力には敬服する。
  初日は学生交流会、2日目は化学生物系と情報数学物理系のふたつに分かれての口頭発表会、3日目はポスターセッションがおこなわれた。今回は新しい試みとして、教員による口頭発表を導入した。このことにより、3女子大学の教員交流を促進することと、参加学生の学問視野を広げてもらうことを目指した。日本側の教員は研究内容を講演したが、梨花女子大側の教員は、学生向けの講義の雰囲気で話をした感じであり、多少のギャップはあったように感じられるが、お国柄が出ていてよかったのかもしれない。例年通り、初日の学生主催の学生交流セッションは、昨年同様うまくいったらしく、シンポジウム期間を通して、日韓の学生の交流を随所で見ることができた。第2日目の発表においては、梨花女子大学校がちょうど学年度末試験期間にぶつかってしまい、梨花女子大側の参加者がやや少なかったのが残念であった。それでも韓国側の学生は、流ちょうな英語で研究内容を発表し、質疑応答も堂々とこなしており、日本側はやや圧倒されるところがあった。一昨年度は学生の発表レベルは互角と感じたが、今年度も引き離された感があった。日本側の教員としては、がんばらねばと思った次第である。第3日目のポスター発表では、日韓の学生および教員が各自のポスターの前で、討論している様子があちらこちらで見受けられたのもよかった。このような議論を通して、学生間や教員間の交流が深まっていくことが期待できよう。このシンポジウムから、ぜひとも日韓の共同研究が生まれてほしいと感じる。今回のシンポジウムをとりまとめてくださった李先生が数学の先生であったことから、数学系の発表が多かったのは、例年とは異なる目新しいことであった。
  今回のシンポジウムでは、昨年度に引き続き、学生間の交流と各自の研究を英語で他分野の研究者に紹介することを目標としてきた。日本女子大学および本学の学生諸君は、10月から行っていた発表練習の甲斐もあり、英語による口頭発表ができるようになったのは大きな収穫であった。しかし質疑応答に対応できるだけの実力がつかなかったのは残念である。それでも、今回の経験が学生諸君各自のキャリアパスを考える糧になってくれれば幸いである。ソウルでの見聞と梨花女子大生との交流が、日韓の歴史や韓国の潜在的力を肌で感じるよい機会になったことは間違いなく、自身の現在と未来を考えるよい材料になってくれたと思う。