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2013年2月5日更新
2013年1月22日(火)にお茶の水女子大学主催のA‐WiLシンポジウム(※) グローバル女性リーダーが未来を創る−お茶の水女子大学からの発信−」を開催しました。
本シンポジウムは、女性リーダーの育成事業の一環として、現代の大学教育に女子大から一石を投じることを目指しています。
当日は、本学の学生、一般の方あわせて約150名の来場者を迎え、会場は満員となりました。
前回のシンポジウムの「未来から今を考える」というテーマに対し、今回は「未来を創る」という、より積極的?具体的なテーマを掲げ、グローバルに活躍する女性とはどのような存在でありうるか、未来の女性リーダーとして学生が持つべき志や学んでおくべきことは何かを具体的に議論する機会にしたいという羽入学長の宣言により、シンポジウムがスタートしました。
※ 「A-WiL」とは、お茶の水女子大学の事業「女性リーダーを創出する国際拠点の形成」(文部科学省特別経費 平成22年度?平成27年度)の略称で、その英語名「International Research Program for the Advancement of Women in Leadership」に基づいています。
基調講演として、日本を代表するグローバル企業のひとつである三井物産株式会社の取締役会長である槍田松瑩氏よりお話をいただきました。槍田氏はグローバル化とは様々な文化や考え方が混ざり合っていく不可避の流れであり、私たちは世界に誇るべき日本人特有のあり方をしっかりと残しつつも、時代や環境の変化に対応していかねばならないと話されました。人として生み出すべき本質に男女の違いはなく「自らを磨き、個を確立する」ことが大事であると強調されていたことが印象的でした。
続いて、まさに現役のグローバル女性リーダーとして活躍されている國井秀子氏 (リコーITソリューションズ株式会社取締役会長執行役員)、橘?フクシマ?咲江氏(G&S Global Advisors Inc. 代表取締役社長)、原山優子氏(東北大学大学院工学研究科教授、前OECD科学技術産業局次長)の御三方をパネリストに迎えディスカッションが行われました。私たちが未来のグローバル女性リーダーとして活躍していくためには「多様な考え方を身につけ、 変化に対応すること」(國井氏)「自立と自律という2つのジリツを獲得すること」(橘氏)「自らアクションを起こすこと、 失敗から学ぶこと」(原山氏)が重要であるという、 経験と実績に裏打ちされた力強いメッセージを頂きました。また、各人5分程度ととても短い時間でのお話でしたが、聴衆に語りかけ惹き込む対話力や要点を的確に整理し話をまとめるタイムマネジメントスキルは言葉を超えた説得力をもって私たちに響き、ロールモデルとして強い憧れを抱きました。
その後の質疑応答においても、学生をはじめ多くの参加者の方々から多岐に渡る質問が寄せられました。パネリストの御三方もとても真摯に答えて下さり、短いながらも非常に濃い対話ができたように思います。質問していた学生もユニークな取り組みをしている人ばかりで、素直に凄いと感心させられる一方で、彼女たちが不安に思っていることや悩んでいることは私自身の問題意識とも共通点が多く共感を覚え、未来を担う同世代として自分も負けてはいられない、一緒に頑張っていこうと発奮させられました。
何者になるのであろうと、変化の中に身を置くことを恐れず日々の主体的な行動を積み重ねていくという姿勢こそが普遍的に重要であり、それがまさに「未来を創る」ということの内実ではないかと感じました。そして、そのような姿勢を周りに率先して示し続けた先にある存在こそが目指すべき「グローバル女性リーダー」像ではないでしょうか。私は今までこういったイベントに参加したことは殆どありませんでしたが、今回のシンポジウムからは多くの素晴らしい学びを得ました。普段あまりこのようなイベントに興味が持てないそういうお茶大生のみなさん、次回はぜひ参加してみてはいかがでしょう。
A-WiLシンポジウムと同日に、ポストイベントとして、「OGとの交流会?face-to-faceで語ろう」が開催されました。この交流会は、本学初の試みであり、在校生?卒業生?教職員のネットワーキング構築への第一歩となることを願って企画されたものです。 今回お声をかけた卒業生は教育関係(中学校、高等学校)、行政、企業にお勤めの方々で、当日は約35名の方が交流会にご出席くださいました。在学生は学部1年生から修士課程1年までの40名と、教職員あわせて総勢70名以上が集う会となりました。
この交流会に参加した理由として、学生からは「就活中で良い刺激になると思った」「ロールモデルのお話をうかがいたかったから」「キャリアのことをうかがってみたかったから」「人脈が広がると思ったから」「大学のOGの方と交流する機会はほとんどないので、今回を通じて人脈が広がると思ったから」などの意見があり、今後の人生を真摯に考える上で、先輩からのアドバイスを求めて参加した学生が多く見られました。 一方、卒業生として参加した方々からは、「何らかの形で在学生のお役に立てればという気持ちから」「学生さんを応援したかったから」「後輩たちの今後の選択のアドバイスになればと思って」「在学生と交流できることに魅力を感じて」「楽しそうだったから、若い人と話をする機会はステキだと思います」「大企業でなくとも面白い仕事があることを伝えたかったから」「交流会というものがあったらいいなと常々思っていたので」「こうした会を応援したいので」などの理由で、在学生との交流を通じて母校に貢献したいと考えていらっしゃる様子でした。
参加した学生からは「様々なジャンルで活躍されている先輩方の姿を見ることができ、励みになりました」や「丁寧にお答え頂き、とても親切に知りたいことを引き出してくださった」との感想も聞かれ、フレンチ料理に舌鼓をうちながら、和やかな雰囲気の中、卒業生から良いアドバイスを直接いただくことができたようです。 夕方遅くからの開催であった為、1時間半の交流となりましたが、それでは足りない、もっと長く話したいという声はとても多く、大盛況に終わりました。 終了後のアンケートでは、「とても良かった」、あるいは「良かった」と答えた参加者が95%を占め、「次回も参加したい」という意欲的な参加者が大半となり、非常に満足度の高い結果となりました。 今後もこのようなOGとの交流会を継続していきたいと考えております。どうぞ奮ってご参加ください。